お金さえかけることが出来れば
家はいくらでも良くなります。
例えば、全館空調システム。
これを設置すれば平屋だろうと2階建てだろうと
あるいは家が小さかろうと大きかろうと
全ての部屋に冷暖房が行き届く温度差のない
快適な住まいを手に入れることが出来ると思いますが、
その引き換え条件としてそうしない場合よりも
100〜200万円ほど余分な費用を支払わなくてはいけません。
また、床暖房も足元の冷えを解決してくれる
素晴らしいアイテムではあるものの、
設置するとなれば空調システム同様に
100〜200万円ほど余分な費用を支払わなくてはいけません。
このように家はお金さえかければ
際限なく理想に近づいていくのですが、
「予算」という現実に真摯に向き合うと
その多くを諦めざるを得ないというのが
家づくりをする多くの方がぶち当たる大きな壁ではないでしょうか。
こんにちは。
eguken myhome studio 江口です。
そんなわけで弊社では、
こういった「あったらいいなー・・でも予算的に無理だなー・・」
的なことをお金をかけずにカバー出来るように
間取りに工夫を凝らしています。
✔️温度差の少ない空間づくり
温度差の少ない空間をつくるためには、
そもそも温度差が生まれやすい間取りをつくらないことが
最善の方法ではないでしょうか。
例えば、階段をなくす。
2階建てになると必然的に上下階に温度差が生まれます。
そしてリビング階段だと上の階から冷たい空気がおりてきて
暖房をしているのに妙に冷えを感じるという現象を引き起こします。
であれば、建てられるのであれば
平屋にすればそれだけでこの問題は解決出来ます。
また、廊下をなくせば
確実に家の中に温度差が生じにくくなるのではないでしょうか。
廊下があればそこで空気が分断され
全体に空気が循環しにくくなりますからね。
さらに、闇雲に家を大きくしないことも
温度差を少なくするためには非常に大切な要素となります。
単純に面積が大きくなればその分体積も大きくなりますからね。
その上、天井を高くしようものならさらに温度差が生まれやすくなるので、
弊社では天井を高くすることなく開放感を出す工夫をすることによって
無駄に体積を増やさないようにしています。
結果、空調システムや床暖房といった
イニシャルコストもランニングコストも多額にかかる機械に頼ることなく、
温度差の少ない空間づくりが実現しやすくなるというわけですね。
こういった機械類はやがて壊れるものであるため、
メンテコストも馬鹿にならないですしね。
電気代もどんどん上がっていることですし、
なるだけ電力を消費しない家にした方が間違いなくいいでしょうしね。
✔️高い耐震性と耐久性
耐震に関しても、
2階建てではなく平屋にすればそれだけで一気に問題は解決します。
平屋にすれば、
2階建てのように重い2階部分を支える必要もないし、
2階建てのように家のバランスが悪くなりにくいからです。
なんせ2階建ては、
2階を支えないといけない1階が
2階より柱も壁も少なくなってしまう上、
南と北の壁のバランスも悪くなってしまいますからね。
南向きにこだわって家を建てると
兎にも角にも南に大開口をつくることになり、
必然的に南にほとんど壁がなくなってしまうからです。
そんなわけで弊社では「平屋」を基本としている次第です。
重心が低くどっしりとした平屋にしておけば、
耐震性の不安を払拭するために
50万円以上のコストをかけて制震ダンパを設置する必要もないし、
耐震等級3を取得するにしても、
間取りに制約を受けることが全くと言っていいほどありませんしね。
かつ、重心が低いということは
強風や重量車両の通行による揺れという
日常的な軽い地震のような影響も
受けにくいということでもあるので、
家もより長持ちしやすくなるでしょうしね。
いかがでしたか?
快適性にせよ安全性にせよ、
そもそも設計によって問題を解決すれば
無駄なお金を払う必要はないというのが
弊社の基礎となる考え方です。
以前より建築費が高騰している現在は、
経済的な側面を考えてもコストを抑える工夫が
これまで以上に必要になっているのは間違いありませんしね。
なので、単純にお金をかけて問題を解決していくという選択肢だけじゃなく、
お金をかけることなく問題を解決するという選択肢があるということも
ぜひ覚えておいていただければと思います。
それでは、、、
多くの方が単純に方位と動線だけに着目し
家の間取りを決めてしまいがちですが、
住みやすさと美しさを同時に実現するためには、
他にも着目すべき点があります。
こんにちは。
eguken myhome studio 江口です。
例えば、南向きの土地はとっても日当たりがいいため、
全ての部屋を南に配置し、
かつ南面に大きな窓をたくさんつくりたくなるのですが、
それは結果的に周りから丸見えになってしまうことから
カーテンが開けられない薄暗い家をつくる可能性を高めます。
そして、そんな環境の中では
高いお金を出してつくったウッドデッキもほぼほぼ使えない
なんてことにもなりかねません。
また、南向きの土地では、
玄関も南向きにつくるのが一般的ですが、
リビングのエアコンの抜き位置も考えておかないと、
玄関のすぐ隣にエアコンの室外機がちょこんと置かれている
なんてことにも十分考えられます。
北向きの土地に至っては、
南向きとはまた違った問題が
発生しやすいという特徴を持っています。
まず考えられる問題が、
家の顔となる正面が汚くなりやすいという問題です。
トイレ・脱衣・風呂といった水回りが
北に配置されるのが一般的なため、
換気扇や不均一な高さ&サイズの窓が
正面に並びやすくなるからです。
これに加えて水回りの近くには
給湯器も置かれやすくなるし、
外観を無視したまま間取りを考えると、
家の正面に勝手口が出来てしまうことも
決して少なくないからです。
その上ぐるりと家に囲まれているせいで
光が入ってきにくい土地だとしたら、
それこそ薄暗くジメジメした家になってしまいますしね。
そんなわけで、間取り図を見る時は
単純に方位と動線だけを見るのではなく
以下の点も同時に見ていただきたい、
いや見ていただくべきだと考えています。
✔️周りからどう見えるのか?
誰も来ないような場所にポツンと建てるのなら話は違いますが、
基本、ほとんどの土地が
それなりに家が密集して建っているのではないでしょうか。
であれば、ご近所さんを含め
周りからどう見えるのかまで織り込みつつ
間取りや窓を考えるべきではないでしょうか。
大きな窓をつくっても
カーテンが1分たりとも開けられないのなら
そこから充分な光も入ってこないし、
風なんて全く通せないですからね。
ウッドデッキにしても、
気心が知れたご近所さんならまだしも
見ず知らずの人に見られるような所では
なんだか気恥ずかしくて活用しにくいですしね。
✔️立面図に出てこない部材の位置
そして図面を見るにあたって
もう1つ読み取っていただきたいことが、
立面図には出てこない部材の位置です。
・エアコンの配管と室外機
・給湯器(エコキュートなら本体と室外機)
・樋(軒から地面までのたて樋)
・給排気口(キッチン・水回り・収納・居室)
・電気メーターボックス
・太陽光発電の宅内引き込み線
・太陽光発電のパワコン(外部に設置するなら)
・蓄電池(設置するなら)
といった部材です。
これらを考慮しなければ間取りは自由に変えやすいのですが、
考慮しないまま間取りを考えたり変えてしまうと、
冒頭でお伝えしたように
玄関の横にエアコンの室外機を置かざるを得ない状態になったり、
家の正面にエアコンの配管が出てきたり、
目立つ場所に給湯器を置かざるを得ない状況になってしまい、
結果、家の景観が乱れることになります。
というわけなので、
こういった間取り図の見方も覚えておいていただければと思います。
図面を読み解く力を養えば、
より住みやすく、よりカッコイイ家が
出来上がるのは間違いありませんので!
それでは、、、
窓をたくさんつくれば
それに比例して家の中が明るくなるように思いますが、
現実は決してそうではありません。
窓の向こうに隣家が建っていたり、
窓の向こうが開けている場合、
窓からは光や日差しとともに視線も入ってくるからです。
結果、それらの窓には全てカーテンが必要となり、
そして全くと言っていいほど開けることが出来なくなるため、
思っていたように家の中には光が入ってこなくなるというわけです。
そんなわけで、
本当に明るい家を手に入れたいとお考えであれば、
単純に方位だけを考えて間取りや部屋の位置、窓を決めるのではなく、
その土地の周辺環境も加味しながら
それらを決めるのが最良の手段であると考えています。
カーテンが閉めっぱなしだと
家の中が暗くなるだけじゃなく、
外が見えず抜け感がなくなり
開放感まで台無しになってしまいますしね。
こんにちは。
eguken myhome studio 江口です。
また、開放感を出すために
「天井を高くする」という方法がありますが、
これも先程の窓同様に、
ただそうすればそれだけで開放感が増すのかと言うと、
これまたそういうわけでもありません。
理由は、先程も申し上げたように
基本全ての窓にカーテンが設置されていて
かつ閉まったままの状態になっているため、
抜け感が感じられないどころか逆に閉塞感を感じてしまうから。
そして、たとえ天井だけを高くしても、
ドアや窓を既製品サイズの2mを使用しているのだとしたら、
天井とドアや窓との間に出来る垂れ壁が
さらに長くなってしまうことから
より天井付近に光が届きにくくなり、
薄暗さが増してしまうからです。
そもそもカーテンによって
入ってくる光の量が大幅に減っているわけですしね。
そんなわけで、
本当に開放感を手に入れたいとお考えだとしたら、
単純に天井を高くするのではなく
天井とドアと窓の高さをそろえることが
最良の手段であると考えています。
かつ、カーテンがいらない窓にすること。
この2つがそろえば文句なしの明るく開放的なお家の完成です。
この方法だと全くコストが上がらないどころか、
カーテンがいらない分むしろコストが下がるわけですしね。
✔️ハイドア・ハイサッシの利点
天井の高さにドアを合わせる場合、
ハイドアと呼ばれる高さ2m40cmのものを使うことになるのですが、
そうすれば垂れ壁が全く出来なくなるので、
天井がずっと続いているように見えます。
また、外に出られる所に設置する窓を
天井まで高さがあるハイサッシにしつつ
そこにカーテンがいらないようにすれば、
圧倒的な開放感が得られると同時に空を眺めることが出来るし、
入ってくる光量にも圧倒的な差が生じます。
結果、たとえ曇りや雨の日でも
照明なしで過ごせるぐらい圧巻の明るさを
手に入れることが出来ると同時に、
まるでリゾートホテルで居るかのような
圧倒的な開放感を感じながら日々過ごすことが出来ます。
その上ドア枠も窓枠も必要じゃなくなるし、
カーテンやカーテンレールも必要じゃなくなるので、
その分、掃除や洗濯も楽になりますしね。
というわけなので巷で言われている方法では、
充分な明るさと開放感を手に入れることが出来ないということ、
そして、それらを手に入れるためには
間取りのアプローチの仕方や仕上げの方法が大切であるということを
覚えておいていただければと思います。
それでは、、、